Webサイトを作って作って作りまくれ!
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80対20の法則を意識した学習をしようのページで、重要な20の部分に重点を置いて学習をした方がいいとお話ししました。しかし、その20が分からなければどうしようもありませんよね。
でも大丈夫、どなたでも、何も考えなくてもその20に近い部分を鍛える方法があります。それは、とても簡単。実際にWebサイトを作ればいいのです。
Webサイトを作るとなぜ重要な20を鍛えられるのか
Webデザイナーが実務で使う知識や技術には、大きな偏りがあるということはすでにお話ししました。なぜWebサイトを作ることがよいのかと言えば、この点に関連してきます。
Webサイトを作るということは、Webデザイナーの実務に比較的近い行動です。もちろん、プライベートで作るWebサイトは、実務と全く同じとはいきません。しかし、企画をして、デザインをして、コーディングをして、実際にWebサイトを公開する。それ自体は、正にWebデザイナーが日々行っていることと大筋では同じです。
つまり、Webサイトを作るということは、実務に近い、いわば実務の実践練習になるのです。これにより、なかば必然的に、よく使う重要な20に近い部分を鍛えることができるのです。
知識を実践的なスキルとして定着させるのにも役立つ
実際にWebサイトを作ることで、本などの教材で学んだ知識を実践的なスキルとして定着させることにも役立ちます。
学習で大切なのは何よりも実践することにて、本で学んだ後は実際にPCに向かって試すことをお勧めしました。しかし、実はそれでもまだ知識が“点”の状態なのです。分かってはいるけれど、うまく実際のWebサイト制作には活かすことができない状態のようなイメージです。つまり、実用的な知識にまでは落とし込めていない状態なんですね。
これらの“点”を完全に自分のものとして落とし込むには、実際のWebサイト制作の中で“点”を何度も使っていかなければなりません。逆に言えば、この作業を繰り返すことにより、知識をものにすることができるのです。ですから、できる限りWebサイトを作って作って作りまくって、知識を吸収するといいでしょう。
きちんと企画して制作しよう
Webサイトを作ればいい、とお話ししましたが、ただ作るだけより、さらに効果的な制作の方法があるのでご紹介します。
クライアントは自分自身だと仮定する
実際のWeb制作の現場では、制作を依頼するクライアントが存在します。クライアントの要望に添って制作するのがWebデザイナーの仕事だと言うことはすでにご存知ですよね。
プライベートなWebサイト制作においてはクライアントは当然ながらいません。そのため何となくで作り始めてしまうことがあるのですが、そのクライアントをぜひ用意することをお勧めします。
そのクライアントというのは、あなたのことです。自分自身をクライアントとして、サイトを企画してみてください。例えば、サイトの目的やテーマカラー、対象ユーザ、デザインの方向性等を自分自身で設定し、その通りに作る練習をするのです。
Webデザイナーと同じ手順で制作する
私たちWebデザイナーも、サイト制作前にはかならずこの作業を行っています。人によってヒアリングに違いがでないように、コンセプトシートというチェックシートを用いて作るのですが、あなたもこれをやってみてください。
もちろん本物の案件ではないので、大体でもかまいません。具体的には、
- サイトの目的(学習・人の役に立つ・趣味友を探す、等の目的)
- サイトのデザインコンセプト(どんなデザインにしたいか)
- メインターゲットユーザ(主に見てもらいたいユーザを想定)
- カラー構成(テーマカラーやサブカラーなど)
- サイトの構成(何ページ作って、どんな階層構造にするか等)
- 素材の確認(どんな画像素材を使うのか・または使えるのか)
などの項目を紙などに書きだすのです。慣れないうちはうまく考えがまとまらないかもしれません。また、その通りに作ること自体も最初は難しいでしょう。しかし、それでもまったくOKです。できる・できないではなく、練習すること自体が大事なことなのですから。
今後サイトを作る際は、必ず自分をクライアントとし、ある程度きちんと仕様を決めて作ってみてください。表面には出てきづらいスキルですが、これを続けることにより確実に実践力がアップしていくことでしょう。
どんなサイトを作ればいいのか
とはいっても、どんなサイトを作ったらいいか分からないという方も多いと思います。まずは作りやすいサイトから作ればいいと思いますが、どんなサイトがふさわしいでしょうか。
自分の趣味のサイトから始めてみよう
私が思うに、まずはあなたの興味のあるジャンルのサイトを作ればいいと思います。
だれでも興味のあること、好きなことの一つや二つはありますよね!? あなたの大好きな趣味、あなたの大好きな動物、あなたの大好きなブランド、あなたの大好きなスポーツなどなど。じっくり考えてみるとネタは結構あることに気づくと思います。
そういったものをネタにサイトを作っていけばいいのです。コツとしては、大好きな順からサイトを作っていくといいでしょう。
なぜなら、あなたが一番大好きなことに関しては、一番サイトが作りやすいからです。サイトを作るからには文章が必要ですが、あなたが大好きなことなら話のネタに困ることはきっとありませんからね。 それになにより楽しい!だって自分が大好きなことのサイトを作るのですから、これ以上楽しいことは無いでしょう?
自分の好きな音楽をiTunesで流しながら、お気に入りのハーブティーを入れ、大好きなことのサイトを作る。これ以上ない素敵な時間になるのではないでしょうか。これでWebサイトの学習がつまらない!ということは絶対無くなりますよね(^^)。
楽しんでやることが究極の学習法にて、楽しんで学習することの大切さはお話ししました。そういった観点から見ても、大好きなことのサイトから作るのは理にかなっているのです。
作ったサイトはネットに公開しよう!
作ったWebサイトを自分のPCだけに保存している、という人がいます。しかし、それを私は非常にもったいないなぁ、と感じます。なぜなら、Webサイトをインターネットに公開するということは、ドメインを取得し、レンタルサーバーを借りて、FTPの設定をし、サイトをアップし、サイトのメンテナンスをするなど、たくさんのことを学べるチャンスだからです。
こういったことは、経験しないと絶対にチカラがついてきません。Webサイトを公開するまで自分でやってこそ、様々な知識が身についてくるのです。
それに、実際に運営してみるといろいろな体験ができます。予想外にアクセスが集まって人気サイトになったり、デザインをあれこれ変えてみたり、応援メールをもらったり、ネットの友達ができたり、掲示板を作ってみたり、広告収入が得られたり、こんな様々な体験全てが、Webデザイナーになるためのいい勉強になります。
是非とも自分のPCだけに置いておかずに、ネットの世界に公開してください。ネットの中にあるものを制作するのがWebデザイナーなのですから、ネットを見るだけのものにせず、運営サイドとしてネットに慣れ親しむことも大切だと思います。
12/06/30 facebookページ開設しました。RSS代わりにも使いたいと思います。
コメント
- ゆう さん 2013年03月15日13時51分
初めまして。 先日よりこちらのサイトを拝見させていただいてます。 現在別の会社に勤務しておりますが、最近になりまして以前より興味のあったWebデザイナーになりたい、という思いが強くなってきました。 そこで、何から取り掛かればいいかと半ば混乱していたところ、こちらのサイトに漂着した次第です。 まずは実務に生かせる知識をと思い、基礎から勉強を始めたのですが、実際取り掛かってみると、これがなかなか難しい。 どうしたものかと思っていた所、これまで私がこちらのページに書かれていた間違った勉強法を実践してしまっていたことに気が付きました。 趣味のページから作る。なるほど、それなら楽しみながら作ることができそうです。 こちらのサイトを参考にさせていただきながら、まずは趣味のホームページ作りに取り掛かってみたいと思います。 困ったな、個々のデザインはこうしたい、などと悩みつつ、それを実現するために試行錯誤しながら書籍を手に取り勉強する。 考えていると、ホームページの完成が少し楽しみになってきました。 ありがとうございます。
- 馬場誠 さん 2013年03月15日22時20分
ゆうさん、はじめまして。 そうなんですよ、本当に楽しんだもの勝ちだと思います。 私も、努力と感じたのは最初のころだけで、あとはひたすら遊んでいたら、いつの間にか力が身についてきていた感じです(^-^) これから、とことんサイト制作を楽しんでみてくださいね☆
- 匿名 さん 2013年06月13日17時23分
はじめまして。 質問があります。 参考書や他人のサイトに載っている簡単なデザインをまねて作ってはいますが、 もう勉強して一年くらい経つにも関わらず進歩が見えないです。 理由の一つとしては、「やってはいけないWebデザインの学習法」に書いてある、
>>「HTMLを暗記して次はCSS、JavaScript・・・と進んでいったら、いつの間にか最初のHTMLはすっかり忘れてしまった、ということになりやすいのです。」
をやってしまい、半年ほどの勉強を無駄にしてしまいました。 挽回する為、もう一度簡単なデザインを参考にサイトを構築して「ああ、そういえば、これはこうだったな」と思い出してはいますが、全盛期ほどではありません。 焦燥感やら脱力感にかられ、このやり方もなかなか乗り気になれなかったところ、このページをみて、趣味や好きなことを絡ませてサイトを構築してみようと思ったのですが、 ある程度の趣味はあっても、残念なことにウェブサイトを構築するほどのめり込んだ趣味や好みは持ち合わせていませんでした。 Webデザイナーとしての技術を向上させていく上でほかに方法はありませんか。- 馬場誠 さん 2013年06月13日22時27分
匿名さん、こんばんは。 とにかく実際に作らないことには学ぶことができませんので、たくさんのサイトを作る他に、良い方法はないと思います。 実はタイムリーなことに、先日当サイトの読者さんとお会いした際に、特に趣味がない場合はどんなサイトを作ったら良いか……という相談を受けたばかりだったりします。 結論から言えば、ものすごく好き、というジャンルがあるにこしたことはありませんが、それがなければほどほどに好きな分野のサイトでもいいと思いますよ☆ 多少なりとも好き、ということであれば,、対象はより広くなると思います。 ですので「ある程度の趣味」のサイトから始めてみてください。 サイトを作ることで、後からより興味が湧くということもありますし、現時点でプラスの感情があるジャンルの中から、気を楽にして選択されるといいと思いますよ。 後から気に入らなければ、別のサイトを作ってやり直せるのがWebのいいところですしね(^-^)。
- KH さん 2016年05月24日01時56分
初めまして。いつも参考にさせて頂いています。 とても悩んでいることがあって書き込みました。 HTML&CSSは何冊か教則本をこなし WordPressも2冊ほど本で勉強しました。 ですが、プラットフォームやソフトや言語の勉強ばかりで 気づいたらサイト自体をほとんど作ったことがありません。 自分でも馬鹿だなとは思います。 というのも、興味のあるジャンルというものがあまりなく サイトを作ろうにも全く気が進まないのです。 (正直、向いてないと言われたらそれまでだとも思います) そこで、テンプレート商材などを買って 保険商品や本、印鑑、そういうものを紹介するポータルサイト のようなものを作りまくって、要は「アフィリエイトで稼ぐ」 ということも考えました。ですが僕にはあまり時間がありません。 (おそらくアドセンスや成果報酬で稼ぐということは、生半可なことではなく それにどっぷり時間をつぎ込んでやっと芽が出ればラッキーというラインの話 だと僕は想像しているので) そもそも、 「Webデザインで稼ぐ」ことと 「アフィリエイターとして稼ぐ」こととは本質的に違う気がしていて いま僕が目指しているのは前者です。 (後者は前者が成功してから目指すつもりです) しかし、経歴のない僕がWebデザイナーとして就職するのは やはりどうしても難しく、結果がその労力に見合う保証もありません。 (事実今までブラック会社にも何社も遭遇しました) だからいま僕が考えているのは、 いきなりデザイナーとして旗揚げして、ドブ板営業でチラシを巻きながら 仕事を取ってこようかと思っています。 (もちろん今の仕事をしながらです) Web業界なのに、こんなのってやっぱりおかしいでしょうか? 何か意見をお聞きしたくて書き込みました。 変な質問で恐縮ですが、お暇がありましたら返信いただけると幸いです。
- 馬場誠 さん 2016年05月25日07時13分
KHさん、はじめまして。 特別興味のあることが無ければ、単に好きなことを考えてみるのが良いと思います。誰でも好きな○○というのは、なにがしかあるでしょうから(例えば好きな食べ物・飲み物など)、そんな中からサイトテーマを決めるのもありと思いますよ。 最初はそこまでの興味が無くても、好きなことなら続けやすいですし、後からさらなる興味も沸いてくるかもしれません。 あとは、Webの技術(HTML/CSS/WordPress等)にも現在興味を持っていらっしゃるはずなので、それらに関するサイトを作るのも良いかもしれませんね。学習にもなりますし、一石二鳥です。 アフィリエイトの世界は、同じ事を考えている人がごまんといますから、想像されているとおり厳しい世界です。個人的には、そのような競争に加わるのは、Webデザイナーを目指すのであれば、あまりお勧めはしません。 というのも、アフィリエイト目的のサイトを作るのは、あまり楽しくないでしょうし、モチベーションにはつながりづらいからです。大量の時間を投資しなければ結果が出ないので、それまで待てない人も多いでしょうね。
> 「Webデザインで稼ぐ」ことと
> 「アフィリエイターとして稼ぐ」こととは本質的に違う気がしていて
> いま僕が目指しているのは前者です。
根本的な姿勢や考え方は、おっしゃるように全く違うと思います。学ぶべき重要な要素も変わってきます。 ただ、サイト制作の経験豊富なWebデザイナーなら、広告収入も得られることが多いです(自分のサイトを人気サイトにできない人が、お客さんのサイトを人気サイトにできませんので)。 なのでWebデザイナーとして成功することは、通ずるところもあります。> いきなりデザイナーとして旗揚げして、ドブ板営業でチラシを巻きながら
> 仕事を取ってこようかと思っています。
私も掛け持ちでいきなりのフリーランスでしたので、それができる環境であればありと思います。いきなり仕事を辞めて……ということでなければ、リスク無く始められますので。 営業等は私はしたことはありませんが、何が効果的かは、実際にやってみないと分かりません。そのように、試行錯誤を繰り返しながら、より良い仕事方法を模索していくのは、事業者としては非常に大事です。 ただし、こちらも易しい道ではないので、それなりの覚悟は必要ですね。- HK さん 2016年05月26日17時12分
馬場様 お返事ありがとうございました。 おかげで勇気が持てました。あと数ヶ月間はサイトを作りまくって 力を溜めようと思います。
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